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糸リフトの素材から見た効果

今日は糸リフトに使われる素材の勉強をしちゃったりします。

昔は金の糸とかいってロシアの方から溶けない糸が流行った時代もあります。
金の糸は紀元前にクレオパトラも使っていたとか使っていなかったとか、そんな噂もあります。
しかし、体内に異物を残し続けると感染症のリスクやアレルギーなどの有害事象が増加したり、レーザー治療などで今後受けられない施術が出てきます。そして溶けない上に取り出すことがめちゃくちゃ困難になるので今は溶けない糸が主流になっています。溶けるということはいつかは無くなってしまう反面、有害事象が起こっても時が解決してくれるということなんですね。

ということで、現在主流な素材の話です。

① PDO(ポリジオキサノン)

縫合糸としても昔から使われている素材で6ヶ月ほどで完全に吸収されます。
真皮においてコラーゲン生成を促進することで毛穴や小ジワを改善します。このコラーゲン生成の効果は分解された後も続き、最大12ヶ月もつとされています。
脂肪細胞を溶解する効果も指摘されていますが、糸に近いところの脂肪のみ溶解します。
まとめると、「引き上げ」効果は最大6ヶ月(体感は3ヶ月って感じがします)、「引き締め」効果は半年〜1年って感じですね。
脂肪を減らす効果はありますが、これは入れた糸の周りにのみ起こるので脂肪溶解を目的にしている人は、ショッピングリフトでも同じPDO素材が使われていることが多いので、使う本数が多くてより安価なショッピングリフトを選択された方がいいですね。

② PLLA(ポリ乳酸)

これも縫合糸としてよく使われています。
(ニードル治療のポテンツァのマックームと似た成分でもあります。)

およそ2年かけて分解されていきます。
より生体内での適合性が高く周辺組織での炎症反応はPDOに比べて格段に軽いものとなっていて、PLLAもコラーゲン生成を促進し2年続くとされています。
割と硬い成分となっていて、「引き上げ力」は比較的強いですが、引張力は弱く(引っ張り続けたら切れやすい)、リフト力は長続きしません。

③ PCL(ポリカプロラクトン)

PCLの分解には16~24ヶ月かかるのでPDOに比べてリフト力が長続きします。
(体感6ヶ月〜1年弱)

また、PDOやPLLAに比べてコラーゲン生成の促進は強いです。糸が溶けた後もコラーゲン生成は1年ほど続くとされています。
割と柔らかい成分となっていて、入れた時の違和感は少ないですが「引き上げ」力自体はそれほど強くはないです。

④ P(LA/CL) ラクチド-ポリカプロラクトン重合体

③と④を足しました!って感じのものです。
PLLAの硬くて脆い性質とPCLの強度の弱さ(引き上げ力)をカバーしあっています。
柔軟性を保ちつつ、引き上げ力を維持して挿入後の違和感も低いです。
「引き上げ」は6ヶ月〜1年弱で「引き締め」は1~2年って感じですね。

主な糸と素材の例
PDO;MINT lift,VOV lift, BLUE ROSE FORTE, Anchor,Anchor plus
PLLA;Silhouette Soft,TESS LIFT

スクロールできます
PDOPLLAPCLP(LA/CL)
引き上げ力
引上げ分の維持
コラーゲン生成
(ハリ・ツヤ)
ハリ・ツヤの維持
挿入後の
脂肪細胞の溶解

以上になりますが、実際のところはメーカーによってマイナーチェンジがあったり、入れる本数が少なかったりすると1本あたりの負担が大きくなって効果が半減したりするのであくまでも目安です。

正直、糸リフトってやった直後とか1ヶ月後とかはめっちゃ上がるんですけれども、皆さんが思っているよりは長続きしないので、1年に1〜2回とかやっていく治療になります。
PDOとかだったら3ヶ月おきでもいいかなって思います。
なのでもうちょっと値段相場が低くてもいいなとは感じますね。
もちろん、ブルーローズとかテスリフトみたいな特殊な糸たちは入れる先生たちの技術も必要で、糸自体の原価も高く、効果も他の糸の比べて高いので値段が高いのは仕方ないですが、、、

かしこかしこあなかしこ

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